考え事

「生きている」ことについて

最近、また、時々苛々が止まらなくなった。 お陰で、部屋のドアに穴が開いた。オシャレに隠したけど。 「なぜ、苛々するのか。」 理由はない。苛々するから苛々する。 いつも、苛々してから、理由をさがしている。 そう考えると、理由とか、原因とか、結果と…

先天性「疾患」或いは先天性≪疾患≫

先天性−−という言葉を聞くと、その後に思い浮かぶ言葉は「疾患」だろう。 しかし、先天性の名の下に、生まれながらにして天から先ずもって与えられるものは「疾患」だけではない。 ただ、その「疾患」に、社会が付けた名前が偶然あって、その「疾患」がそれ…

壁――それを引き受けた先にある生の唯一の愉悦

眠れない夜に限って鋭利になっていく思考。この不眠は躁なのか?それは置いといて。 - 壁。「壁を乗り越える」とよく言うが、それは正確な表現ではない。まず、「壁は打ち破る」ものである。 そして、前に立ちはだかっている壁は実は虚像であり、その実像は…

作用-反作用 ―生きることへの回答……そして決断と勇気―

例えばあなたが壁を押すとき、あなたはそれと同じ力で壁から押されている。作用と反作用――ニーチェはその遺稿の中でこの原理が世界のすべてだと述べていたのを過去に読んだが最近になってやっと少し咀嚼できてきた気がする。人一般はなぜ生きるのか?それを…

舌下 ―あなたという安心と恐怖―

フロイトはコカインを常習していたと聞く。酩酊は、私とあなたの間の壁にある亀裂を見ることを可能にするのだと思う。 その向こうに見えるのは、大抵はどうしようもない闇。どんよりと「私」におさまりきらずまとわりつくような薄片。舌下のロヒプノールもま…

愛 ―エゴイズムの向こう側―

私には私の世界しかない。私には私の居場所しかない。そのことを知るとき、世に溢れる愛だとかいうものは、結局、私を満たすためだけのエゴイズムの行為でしかないことを知る。孤独が嫌で、私の居場所が居心地がわるくて、私の不安と苦しみをわかってもらい…

3.1

10年以上昔の話。 書斎にそいつはやってきた。 でっかいブラウン管のディスプレイと、フロッピーディスクドライブを二つ持ったそいつは、父が学校からもらってきたWindows 3.1を搭載していた。 インターネットなんてものが登場するのはまだ先の話で、家に…

<与えること>についての雑感

「与える」ってなんなのだろう? 自己犠牲? 見返り? 耐えきれない孤独からの逃避? 少なくとも、真に「相手のために」与えることなんて人間には不可能だろうけども、与えることが「弱さ」に由来しているという考えは否定したい。 今日は考えたことがある人…

ある渇いた心象

荷を負い往くある駱駝が、砂漠に斃れた。 その駱駝はそれでも往かんとし、立ち上がらんと自分に鞭を打った。 それは、彼の強さからだったのだろうか。 立ち上がらんと、往かんと、必死に足掻く駱駝のそれは、強さだったのだろうか。 駱駝はなぜそこまでして…

Autreへの手紙

悩みって一言で言っても色々あると思うんだ。 「〜〜で悩んでて、相談に乗ってほしいんだけど・・・」みたいな悩みはどちらかといえばたいした悩みじゃない。 ほんとうに辛い悩みは、自分ではわかっていない悩み。 自分の中にたしかにあるのは感じるのに、そ…

il y a−ただ、そこに在る−

三両編成のオレンジと緑の電車が高崎を出るころ、不思議と心が落ち着いてくるのを感じた。夜の車窓から見える景色には灯りは乏しく、生い茂る稲穂が薄暗い闇に浮かんでいる。ここでは、分節化以前が存在するのだと感じた。都会はなにもかもが分節化されてい…

ことばと気持ち

ことばと気持ちの関係は不思議なものだと思います。 「気持ちが先にあって、その湧き出た気持ちをことばによって表現する」 ・・・それが普通の考えなのかな、と思うのですが、ほんとうはそれは反対なんじゃないかと思うんです。 「ことばがあるから、気持ち…

"LEIDEN" GENERATES "WILLE ZUR MACHT."

「死にたい」とある人は言う。それは、本当に死にたいという欲求の発した声だろうか。私にはそれは「死にたくない」という心の悲痛な叫びに聞こえる。生きていたいから、生きていることへの苦悩を感じる。 その苦悩はいつまでも「生きていたい」という言葉を…

カフェ −−幸せな時間と空間が在る場所

カフェの門を叩き、中へと入るとそこには外の世界とは違った世界、違った時間が流れているように感じます。 何十年も昔の時間が流れるカフェ ずっと昔に時計の針が止まってしまったようなカフェ この世界にはないような幻想をみせてくれるカフェ そこには日…

心の闇。それは希望の闇。

生きることの意味。 ……「そんなものは無い」と様々な思想家たちは言ってきた。 それはある側面においてはその通りだが、別の側面に於いてはそうではない。 確かに、受動的に与えられるような生きる意味は無い。 「意味」とはそもそも一般に、受動的に生来か…

邪宗門にてマスターと

今日、正午前に目が覚める。どうも心が重い。 ここ最近、心を終始押さえつけている黒い塊といったようなものがそうさせているのだと判った。 それは借金取りに追われるように背を焼き、心を責め立てる。 それは焦燥と不安が混じり入った、ちょうどその時の雨…

探しものはなんですか

「なんで勉強しなきゃいけねーんだよ。」 もっともな問いだ。 彼には勉強する目的がみつからないのだろう。 勉強することの意味は勉強する目的があって初めて与えられる。 何かをすることの意味は、何かをすることの目的があって初めて与えられる。 とすれば…

なぜ挫折したら辛いのか

「すべては仮象、それを絶対だと取り違えるから生きづらい。」 私たちは、いつもなにかの目的に向かって生きている。 「大学に合格しなければ。」そう高校時代は思い、 「自分を変えなければ。」そう大学に入学して思い、 「部活をがんばりたい。」そう応援…

弱さ、それこそがひとを強くするのかもしれない

1)自分の人生を振り返ってみてください。 あなたはそれを肯定できますか? 辛かった過去も含めて、「それでも、よし。」と言えますか? 2)あなたは自分をどんな人間だと思っていますか? 自信家?優しい?弱い?

「喫煙所で吸ったらいいじゃないですか」

登戸の蓮爾(はすみ。二郎系ラーメン屋)へ行くために国立駅ホームの東側階段を上ったところで電車を待っていた。後ろで、工場現場から出てきたような二人の男が横領について楽しそうに話している。振り向いてみる。その男の指にはタバコが挟まれていた。火…

心の安定の達成のために不可欠な不安定さ

ふとなにか沈んでいるときに決まって読む短編がある。 梶井基次郎『桜の樹の下には』は、いつでもそんな沈んだ心を浄化してくれる。 この短編は読むたびに感想は違う。 それはこの短編は自分の心を映しだしている鏡だからだと思う。 桜の樹の比喩が、屍体の…

世界と生の有意味性について

自分は、カフェが好きだ。 特に内装が洒落ていれば尚更、コーヒーが美味しければ完璧である。 気がかりなことがある。 国立で一番好きなカフェ、憂き世からの隠れ家として愛用している邪宗門がここ最近「都合により休業」と書かれた札を下げている。 80歳を…

納得と受容

…と言う訳でして、現在祖母が末期の癌で危篤状態と言うことで、群馬は原町日赤に泊まって看病をしています。自分の祖母――おばあちゃんは本当に優しい人で、昔話にでてくるいじわるじゃない方のおばあさんをそのまま引っ張り出してきた感じ。 小さいころは両…

人間関係をスムーズに

昨日、夜中に日記に書いたとおり、現在祖母の病室に泊まったりしていて、祖母の看病をしているので、真剣に読書するわけにも行かず、かといってぼーっと過ごすには長すぎる時間があって、いろいろと考える時間がある。 そこで最近、多少苛々することがあり、…

諦め、切り捨て、そして、希望

なにか怖い夢でも見たのか、昼頃起きると動悸とか色々がひどかったけど、午後四時くらいになったら落ち着いたから、「今からでも遅くないから今日はいい一日にしよう」と思った。 とりあえず、「外に出よう」と、いつも通り総務室へ行ったけど、今日はだれも…

空と自分と苦

仏教に「空」って考え方がある。 「空」とは、あらゆる現象が縁起の中で生起し、無常のうちに変化するということ。 つまり、何ごとにも「それ自体」ということはない。 けれど、今の社会はなんにつけても「それ自体」、つまり、<私自身>が求められる。 「…