2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Not T.I.N.A. but T.I.A. (There Is Alternative.) ―資本主義のひとつの過程としての"社会起業"ムーブメント

(この文章は2011/10/23に井上英之『ソーシャルファイナンス』の第四回課題のために書かれたものの前半部分である。) 90年代後半からの"社会起業"ムーブメントの背景には、ITバブルの存在があった。ITベンチャーの成功者たちが、その資産、ITスキルや経営ノ…

"Do I Love You?" という奇妙な問いかけについて

恋人に、「私のこと、愛してる?」と尋ねたときよりも、「私は、あなたのこと、愛してる?」と尋ねたときのほうが得られる安心が大きいように感じる。 どちらの質問も、愛し合っている、二人の関係が強く拘束されているという現状の確認である。しかし、このふ…

「死にたい」という言葉が生まれる場所―往き来する過去・現在・未来

諸々の出来事の記憶があまりに複雑で、紐解くことのできない塊のようになっている。コンプレクス(心的複雑性)だ。この塊は土葬されていて、いまも過去という心の地中にどっかりと居座っている。 過去・現在・未来の表象を植物に喩えてみた。植物のアナロジ…

自分を無価値だと思うことは、自分の価値を守るための方便だ。

自分を無価値だと思うことは、自分の価値を守るための方便だ。 なぜ、自分を無価値だと思うようになるのか。理想と現実という対立から考えてみたい。理想とは、これまでに自我が応えられなかった要求の相続人である。フロイトはこれを「理想自我」と呼んだ*1…

地図の記憶

2008年4月から、行動記録を手帳につけている。現在4冊目だ。行った場所・時間、その時一緒にいたひとが細かい時で記録されている。 これを地図上にプロットしたら、少しは気が楽になるのではないか。色が濃くなっている場所には、それだけの過去が積み重なっ…

「日常を変えたい」という贅沢な不満

「日常を変えたい」なんて不満をこぼす。なんて贅沢な話だろうか。頭痛がひどくて寝込んでいた。 夜になるにつれ、徐々に快復して、この時間が一番楽である。日内変動だ。 翌朝また、絶望的な気分にさせる頭痛と共に布団から出られないのではと考えると眠る…

「将来のことなんて考えたくない」は克服できるか

将来のことなんて考えたくない―。 しかし、将来のビジョンとは、過去の寄せ集めにすぎない。 つまり、これまでに生きてきた世界の因果構造のマップに頼ってしか、未来の青地図を書くことはできないということだ。一般に、想像力とは、現実世界の因果構造に支…