2009-01-01から1年間の記事一覧

辞書を持って生きていれば、幸せでしょうか

前回のエントリーから5ヶ月弱経つ。指を折って数えてしまった。単純な計算は苦手だ。 何故って、後頭部に漬け物石でも寄生したような頭痛に三ヶ月ばかり悩まされたうえに、連合弛緩なんじゃないかってくらい観念放逸状態にあって、思考が迂遠し、すべてがま…

世界の配色

世界の配色はだれが決めているのだろう。窓の外には紅葉の梢を前景に、今が盛りと野菜が成り、連なる山の上には空が広がる。今朝、起きたときにはたしか、五月蠅いくらいに眩しくて綺麗な色を見た。ある時、突然に、その世界の配色は変わり、今はすべてがく…

(生きる糧としての)欲望について

なんだろうか、あまりにも「統一」とはかけ離れた世界を自らの心中にすら認めざるをえなかったからだろうか、その不可能性を明めることに諦めざるをえないことを知ったからだろうか。いまの私に「嫌いな言葉は?」と聞いたら「概念。」と答えるだろう。自ら…

随想――哲学と経済学

群馬北西部はまだ肌寒い。20kmほど真っ直ぐ突っ切れば新潟県に入ってしまう程の山中、田中角栄の頭の中では切り崩す山の一部だったのだろうか。今、上野行きの特急草津に乗り込む。高校の時は同じ車両が渋川まで快速運行していたから、この特急草津の車両は…

THE FLAG Flutterin' in 2005

それがよすがとなって零れ落ちた記憶を呼び起こすような文章……そのような文章が名文と呼ばれるに値するのだろう。実家に帰り自室の本棚の前で心に触れた本の頁を繰っていたら久々に声をあげて泣いてしまった。 この日記に付されたタイトルを見て、判る人には…

宿酔――已まぬ動悸、病まぬ思考

何日も調子良く知識を仕入れ活発に過ごす日が続くと、連日の飲酒がもたらす宿酔に似た時期がやってくる。 その時期には、決まって精神状態は沈んでいて読書や外出などの意欲は起きない癖、思考は鋭利になりそれまでの期間に溜め込んだ知識を再構築しアウトプ…

紅茶

BRODIESのRoyal Scottish、高貴な香りと力強さを感じさせる深みのある味。なんであれ、ほんとうに美味しいものはストレートで受け入れられるものなのだろう。 希望を忘れないーーそれを心に誓うためにHOPEを吸っている。悪くはないだろう。純粋なる意志。意志…

欺瞞

博愛?結局は私は目において対峙できる人間しか愛することをしないし、相手が愛を求めていようとも、その見返りがマイナスと予測されるときは愛そうとはしない。つまり、私にはセンの意味でのコミットメントは未だ為し得ない。実に伝統的な経済学の想定する…

学問の水準について 『存在と時間』より

「その研究の本当の進歩は…(略)…むしろ、事象についてこのように蓄積されていく知識の増加からたいてい反作用的におしだされてくる、それぞれの領域の根本構成への問いのなかにある。」(p.43) 「諸科学の本当の『動き』は、それの基礎概念に加えられるーー…

ちやほやされたい

「ちやほやされたいんじゃないの?」ーー主に女性に対して遣われるこの言葉には、大抵否定的なニュアンスがふくまれている。しかし、それがなぜ否定的な意味を帯びるのかふと考えてみると、その答えは《社会の構築物》以外に見つからない。なぜならば、社会を…

判断・・・

「判断」とはなんであろうか。ある対象を主観によって判断することでその対象をその判断の檻に閉じこめることができる。人間は整理整頓が好きだ。見聞きする対象の表象をショーケースのどこかに仕舞うのが大好きなのだ。そうすれば、次にその表象の類似に出…

独占欲について

独占欲ーー特に恋愛における排他性や嫉妬は、どこから生じるのだろうか。一元化してしまえば、安定的な自己の保障となるのだろう。 つまり、相手を「我がもの」として定位することにより、対他存在である自己を安全な領域へと確保しようとする欲求がみてとれ…

トラックレコード

トラックレコードとは金融で使われる概念であり、ある取引先とのそれまでの信用の蓄積である。 敷衍して、ある特定の存在者との関わりにおいてその時間ごとの表象の蓄積ーーある相手との時間の束と解することもできるだろう。 トラックレコードは、その相手…

『落石注意』

こないだ友人と、『落石注意』の標識はなんのためにあるのか話した。実際、運転手が上方なんて注意できる訳がない。だとしたら、行政の責任軽減?運転手に覚悟しろという警告?どちらにしろ、そこで最悪の事態が起きうることを知らせることは間違ってない。…

「日常」――東京の皆様へ

日常とは、存在者を確かに世界に定位させ、その存在を保証するものである。日常の崩壊、それは存在の崩壊である。そこで存在者は世界の諸物の存在を定位できなくなり、存在できなくなる――発狂する。今、その日常が崩壊しかけている。 原因ははっきりしている…

ナッシュ均衡解??

昨日はジョン・ナッシュの偉大さを感じた日でした。ジョン・ナッシュの発見——現在もなおゲーム理論の中核をなす概念——は、個々人が正しいとそれぞれに信じている行動を取った場合において生じる。その行動の結果得られる幸せよりも、相手の反応に配慮して自…

『私を含め貴方たちは全員病人だ。』

精神障碍者――この日記を読んでいるあなたのこの言葉から汲み取るイメージはどんなものだろうか?異端?理解不能?障害?哀れ?同情?負け犬?これらのイメージは全て誤っている。むしろ事態は全く逆で、心に闇のない人間――そんな稀有な人間が存在するのか知…

「自由」?

最も嫌疑している言葉。「〜してもよい。」を与えられた人間はその中から選び取り、「〜しなければならない。」を生み出してしまう。結局は束縛に落ち着く。社会が自由を標榜しても、個人が自身を束縛する状態に移行するだけで、状態は悪化していくのみ。 し…

補遺:私の行動様式との連関及びアイデンティティについて

先ほど、恋愛感情についての考察を行ったが、私がそのような恋愛感情を抱かれづらい(と自分では思っている)のは、私の行動様式に起因する部分も大きい。私は、常に「安定」を欲している。毛布のような安定を。そのため、「安定」のためならなんでもする。…

恋愛感情について

「友達としては好きだけど、恋人として好きなのかはわからない」よく言われる言葉。しかし、この発言の意味を私は一度も理解できたことがない。 それはおそらく私が「恋愛感情」と言われるものに対して懐疑的だからだろう。恋愛感情は大別して二つ要素に還元…

メランコリー親和型

04. うつ病と性格 -- メランコリー親和型 -- | 山竹伸二の心理学サイト http://yamatake.chu.jp/02psy/1psy/4.html より、メランコリー親和型についての解説を引用します。 自分は鬱病ではないけれども、かなり当てはまるし、自分の性格を相手に伝えるときに…

椅子

今の自分に求めているものを喩えるなら椅子だ、と今思った。椅子、ただし、背もたれのない椅子。椅子は、安心、安定を象徴すると思う。しかし、背もたれのない椅子に座るにはある程度の緊張がいる。そんな状態を欲してるんだと思う。それ故、その目指す先故…

φιλοσοφια

φιλοσοφια−フィロソフィアとは、「知を愛する」という意味で、「愛知」と訳される。 知を愛すること、私にとってそれのみが唯一、自分を自分として保つ手段であり、自分の目的である。私が、自分自身を愛することができるのは、この知においてのみである。 …

景気循環と不況期に於ける合理的期待形成の果たす役割について

気分循環症、時々双極性II型。景気変動のように軽躁状態と鬱状態を繰り返す病気。最近は症状が緩和して、軽鬱位だけれども。不況にコストがあるのは勿論、好況のインフレにコストがある。前回の不況期は年末?今回の景況悪化は実物的要因が強いかもしれない…

感情の非在についての覚書

一般に言われる感情なるものは先行して存在しない。ある刺激への脳内物質の反応に対して、ある言葉が割り当てられているにすぎない。言葉に先行して感情は存在しない。割り当てられた言葉のなき脳内物質の反応は精神にどす黒い塊となってへドロのように滞留…

アルトゥール・ショーペンハウアーの過誤

哲学者の言葉を読み取るとき、最も要となるのは、事実の記述と当為の記述を読み分けることにある。 アルトゥール・ショーペンハウアーは『意志と表象としての世界』において、生は苦悩であり、人間は、その苦悩の反作用として生を送っていることを「事実の記…

写像A

たとえば、y=3xという関係は、xという空間にあるものを3倍して、yという空間へと移動させることを示す、らしい。そして、その移動させる能力を写像(関数)と呼ぶ。そして、人間は、どんな空間にあるものをも別の空間へと移動させる能力を潜在的に有してる…

T.I.N.A.

柚木ティナ(Rio)さんの話ではありません。あしからず。サッチャーさんのお言葉でしたっけか。"THERE IS NO ALTERNATIVE."CSR、フェアトレードといった言葉が流行っています。 常々、「なんだか嘘くさいな」と思っていたのですが、最近、これらの可能性につ…

記憶の交差点

らしいです、夢って。幾重にも折り重なった記憶の重層点。だから、要素に分解して考えることに意味がある。悪夢で目が覚めて気分悪いから、日記でも書いて解消を試みる。 ただそれだけの日記です。・mixi辞めるといった友人が階段で暴れてて、酒瓶を叩き割っ…

「貪欲で怠慢。所謂普通の人間だ。」−−今年の抱負にかえて

◇やる気保存の法則 ある閉鎖的な空間において、やる気の総量は常に一定である。 誰かがやる気を出せば、他の誰かのやる気は減る。 いや、単に実家であまりに自分がなにもしないから思いついただけなんですけどね。 たぶん、やる気に充ち満ちた環境にいたらな…