感じた事

趣味とは、生活に句読点を打つことだ

「趣味とは、生活に句読点を打つことだ」と以前読んだ(下掲書)。 句読点のまったくない文章も、句読点だらけの文章もともに読みづらい。文章にはリズムがある。句読点だけでない。一文の長さ、接続詞の有無、など。手巻きタバコ STYLE BOOK: THE ZIG-ZAG B…

世界の配色

世界の配色はだれが決めているのだろう。窓の外には紅葉の梢を前景に、今が盛りと野菜が成り、連なる山の上には空が広がる。今朝、起きたときにはたしか、五月蠅いくらいに眩しくて綺麗な色を見た。ある時、突然に、その世界の配色は変わり、今はすべてがく…

紅茶

BRODIESのRoyal Scottish、高貴な香りと力強さを感じさせる深みのある味。なんであれ、ほんとうに美味しいものはストレートで受け入れられるものなのだろう。 希望を忘れないーーそれを心に誓うためにHOPEを吸っている。悪くはないだろう。純粋なる意志。意志…

欺瞞

博愛?結局は私は目において対峙できる人間しか愛することをしないし、相手が愛を求めていようとも、その見返りがマイナスと予測されるときは愛そうとはしない。つまり、私にはセンの意味でのコミットメントは未だ為し得ない。実に伝統的な経済学の想定する…

ナッシュ均衡解??

昨日はジョン・ナッシュの偉大さを感じた日でした。ジョン・ナッシュの発見——現在もなおゲーム理論の中核をなす概念——は、個々人が正しいとそれぞれに信じている行動を取った場合において生じる。その行動の結果得られる幸せよりも、相手の反応に配慮して自…

椅子

今の自分に求めているものを喩えるなら椅子だ、と今思った。椅子、ただし、背もたれのない椅子。椅子は、安心、安定を象徴すると思う。しかし、背もたれのない椅子に座るにはある程度の緊張がいる。そんな状態を欲してるんだと思う。それ故、その目指す先故…

枯れ木と寒い朝

小金井公園まで散歩をした。 木々はもう葉を散らしていた。 その木々をみて、清々しさを感じるのはなぜだろう。 花を咲かせ、葉を茂らせることがその木々の重荷に感じられたからか。 それから解き放たれた木々は、仕事終わりに伸びをした笑顔を思わせた。 昨…

冬の香

なぜか自室に、灯油の匂いが香ってきて ふいに涙がこぼれました それは、冬の群馬の匂いでした あたたかな灯油ストーブ、記憶の中の遠い冬の香 東京―――すべてにそこにいる意味、進むべき途・・・それらがないとそこにはいてはいけません 草木ですらそう かつ…

舌下 ―あなたという安心と恐怖―

フロイトはコカインを常習していたと聞く。酩酊は、私とあなたの間の壁にある亀裂を見ることを可能にするのだと思う。 その向こうに見えるのは、大抵はどうしようもない闇。どんよりと「私」におさまりきらずまとわりつくような薄片。舌下のロヒプノールもま…

愛 ―エゴイズムの向こう側―

私には私の世界しかない。私には私の居場所しかない。そのことを知るとき、世に溢れる愛だとかいうものは、結局、私を満たすためだけのエゴイズムの行為でしかないことを知る。孤独が嫌で、私の居場所が居心地がわるくて、私の不安と苦しみをわかってもらい…

湿った雨音の群れ

新しく人と知り合ったりすると、つくづく不安定な自分を感じる。 恐らくそれは三つの不安定を基としていて、そのうち本源的なのは第一の点だ。 1.自分の自分に対するイメージが確定していない 2.相手のイメージが確定していない 3.相手の自分に対する…

夏のモロヘイヤ

さすがに前日90分しか寝ていないこともあって、19時ころ家に帰るなり寝ていた。 起きるともう11時半をまわっており、ダイニングに残された塩焼きそばにナンプラーをかけて食べた。 空になった皿を流しに置くと、どうやらもう一品用意されていたらしい…

せつない くだらない むさぼるその手

この気持ちは…、せつないのか、悲しいのか、辛いのか…。感情ってなんだろうってよく考える。結局は、神経から発せられた信号に、どんな言葉を割り当てるかによって、どんな感情かは変わってしまう。クリリンが不安になっている隣で悟空は「オラわくわくして…

il y a−ただ、そこに在る−

三両編成のオレンジと緑の電車が高崎を出るころ、不思議と心が落ち着いてくるのを感じた。夜の車窓から見える景色には灯りは乏しく、生い茂る稲穂が薄暗い闇に浮かんでいる。ここでは、分節化以前が存在するのだと感じた。都会はなにもかもが分節化されてい…

雑感――人間の認識作用について

煙草を吸いながら寝転んだ西生協前のベンチから見上げた夜空はとても高く遠かった。自分もこんなに高く遠くを見上げられるんだ、って少し安心した。 明日は起きたらカフェに行こう。珈琲、煙草、誰もいない朝の喫煙席。ア・テンポに流れる時間。 自分が流し…

カフェ −−幸せな時間と空間が在る場所

カフェの門を叩き、中へと入るとそこには外の世界とは違った世界、違った時間が流れているように感じます。 何十年も昔の時間が流れるカフェ ずっと昔に時計の針が止まってしまったようなカフェ この世界にはないような幻想をみせてくれるカフェ そこには日…

ひとは醜く汚く、それ故に美しい

愛したいから愛しているのか、愛されたいから愛しているのか、本当のところは闇の中に在る。 実際、自分がそういう疑問を抱いている訳ではないけれど(彼女大好きだし)、そんなことを考えさせられることがあったので、それについて記すことにした。 本当に…

「ありがとうございます」と一瞥し席に戻り、バッグに入れていた森鴎外の『杯』という短編を開いてみた。 綺麗な川水を綺麗な銀の大きな杯で飲む7人の少女。その目はキラキラと輝いている。 そこにやってくる異人風の8人目の少女。 彼女は懐から溶岩を固め…

捨てられない帽子

先日、引越しをしました。 引越しは今まで家にあったもので要らなくなったものを捨てる絶好の機会です。 そんなわけで、要らないものをぽんぽんゴミ袋に突っ込んでたときのこと、一つの汚い帽子が出てきました。 茶色に青い文字の書かれたセンスの悪いキャッ…

純粋な感情

言葉は世界をとてもツマラナくしていると思う。どれだけのことを言葉は語りうるのだろう?純粋な感情はそれを言葉にした瞬間に消え失せてしまう。 誰かに愚痴ったら心がすっきりした経験は誰もがあると思う。俺は、ある音楽やある絵画について詳しく分析され…

あれから…

過去は、それ自体として存在するのではなくて、それを現在の自分がどう解釈するかに依存して存在する。 だから、全ての過去は−−それがその当時とても辛いものだったとしても−−「由し」と、「そう欲した」と言うことができる。 だから、自分の一年前を振り返…

葉桜 −美しさとはなにか−

雨桜に引き続き、桜日記第二弾。今日は「葉桜」です。 みなさんは葉桜にどんな印象を持っていますか?端的に、美しいですか?美しくないですか? 多くの人は、満開の桜に比べたら葉桜は美しくない、と答えるのではないでしょうか。 けれど、それは人のココロ…

夜桜、雨桜

20時半過ぎ。 所用で都心から帰り、国立駅を出ると国立でも雨が降っていた。雨に濡れた桜は綺麗だ。 快晴の下の桜はどうも心許ない……綺麗すぎて落ち着かないのだ。 あまりに神秘的な匂いを放ちすぎる昼の桜は、綺麗だとは思うが、心象として鮮やかには湧かな…

心のものさし―可能性が、希望が、人を苦しめ殺すことだってある

あなたは何故生きていますか?仲間がいるから? 家族がいるから?生きるということは仲間や家族といった「縁」に張り巡らされた網の上を緊張をもって渡ることだと思う。 縁は勇気や可能性になる。 同時に責任や焦燥にもなる。人を生きさせるのは縁であり、そ…

日記に書くことがないのは幸せである

日記に書くことがないってことは、すばらしいことだと思います。日記とは心の起伏が向かわせるものですからね。それは心が安定しているからで、激しい感動も強い後悔も望んでない今の自分にとっては理想的な状況です。吉良良影のように静かに暮らしたいです…

とても単純だけど難しいこと

木曜に「祖母が余命2日」と言われて焦ってばたばたと地元の病院に駆けつけましたが、それから4日経った今日、祖母に「またね」と笑顔を交わして、今、東京へ向かっています。別れ際に祖母の見せてくれた笑顔は心の琴線を直に弾いたらしく、今、心が一杯で…

悲劇、惨劇、そして希望

例えば、生きることも死ぬことも、避ける事の不可能な絶対なものであるということは事実です。だから、「今日と言う日は、昨日死んだ人が必死に生きたかった明日なんだ。」こうに思うだけであっても、今日を、今を、真剣に生きなければと喚起されるじゃない…

世界の異常感

病気のせいだったんだろう。 この二ヶ月、不思議な感覚に陥ることがよくあった。 どうせ治ったことだし、忘れないように書きとどめておこうと思う。 と言うわけで必然的にぺしみしてぃっくです(笑) 例えば、今座っている机の、電気スタンド。 きっと一生掛か…

さっき外を散歩していた時のことなんだけど、 曇り空でホントに何も見えなくて、田圃と道の境目がまるでわからなかった。 暫く歩いていると、暗闇の中に緑色光がぽつ、ぽつと点滅していた。 一匹の蛍だった。 蛍の時期は7月上旬くらいなのに、ずいぶん出遅…