枯れ木と寒い朝
小金井公園まで散歩をした。
木々はもう葉を散らしていた。
その木々をみて、清々しさを感じるのはなぜだろう。
花を咲かせ、葉を茂らせることがその木々の重荷に感じられたからか。
それから解き放たれた木々は、仕事終わりに伸びをした笑顔を思わせた。
昨日は雨雲が去った夜からよく晴れていた。
雲一つない夜は、地熱が空へと逃げてゆく。
清々しい、朝だった。
とても冷えた、朝だった。
寛解に向かう自分を省みて、雲一つない心も同じく冷え込むのだろうかと考えてみる。
重い雲の下、やっと手に入れた心の熱が天に昇っていくのを恐れている。
太陽に照らされた熱は、それとはまったく違った熱だろうから。
清々しさ、それはひとつの終わりで、ひとつの冷たい感情なんじゃないかと考えてみた。