判断・・・

 「判断」とはなんであろうか。ある対象を主観によって判断することでその対象をその判断の檻に閉じこめることができる。人間は整理整頓が好きだ。見聞きする対象の表象をショーケースのどこかに仕舞うのが大好きなのだ。そうすれば、次にその表象の類似に出会ったときに、表象自体に目を向けずにショーケースを眺め直すだけで済む。そうしたら無駄な労力を省くことができるーーからなのだろう。
 けれども、時にはそのショーケースを掃除しなければならないし、磨き直さなければならない。埃のたまったショーケースーー多くの人間の心はそんな薄汚れたモノの集まりだろう。偏見、無理解、頑固さ・・・。
 一番避けなければならないのは第1のシニフィアンを飾ったショーケースだろう。私が私に対して持つイメージ。「暗い未来のビジョンは 思い出の寄せ集めなのに」(B'z - 一心不乱 より)