お勉強

あなたの主張を幸せにする、妥当な論証を行うために必要な9つの論証形式

(戸田山和久, 2002, 『論文の教室』, NHK出版. を参考にして書いています。)(1)モードゥス・ポネンス AならばBである。Aである。故に、Bである。 ※妥当でない論証:AならばBである。Bである。故に、Aである。 (2)モードゥス・トレンス((1)の対偶) …

【重回帰モデル】回帰の診断(2)――変数はすべて適切か?

※重回帰モデルについての、小暮厚之先生の講義ノート(2012年)を基にした覚書です。この記事は、「変数をとりあえず全部入れて回帰分析をして、これとそれが有意だったので、意味のある影響を持つ変数はこれとそれで〜」のような分析を駆逐したいという強い…

フロイト「集団心理学と自我分析」のまとめ

Freud, S., 1921, Massenpsychologie und Ich-Analyse, (藤野寛訳「集団心理学と自我分析」, 『フロイト全集 17』, 岩波書店, 129-133, 2006年) I 緒言 II ル・ボンによる集団の心の叙述 III ル・ボン以外の集合的な心の生活の評価・検討 IV 暗示とリビード …

cites:ベイトソン『精神の生態学』、『精神と自然』

精神の生態学作者: グレゴリーベイトソン,Gregory Bateson,佐藤良明出版社/メーカー: 新思索社発売日: 2000/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 122回この商品を含むブログ (63件) を見る「『ハート(情)には、リーゾン(理性)が感取しえない独自のリ…

わがままな愛

(2009年08月12日08:15のmixi日記から転載)この夏学期、副ゼミで愛について研究してました。 なんだかケリがついた気がするので日記に記そうと思うのです。◆ 愛にとってなくてはならないものは、わがままに甘えて、欲しい!!って思うことです。「あなた」…

随想――哲学と経済学

群馬北西部はまだ肌寒い。20kmほど真っ直ぐ突っ切れば新潟県に入ってしまう程の山中、田中角栄の頭の中では切り崩す山の一部だったのだろうか。今、上野行きの特急草津に乗り込む。高校の時は同じ車両が渋川まで快速運行していたから、この特急草津の車両は…

宿酔――已まぬ動悸、病まぬ思考

何日も調子良く知識を仕入れ活発に過ごす日が続くと、連日の飲酒がもたらす宿酔に似た時期がやってくる。 その時期には、決まって精神状態は沈んでいて読書や外出などの意欲は起きない癖、思考は鋭利になりそれまでの期間に溜め込んだ知識を再構築しアウトプ…

学問の水準について 『存在と時間』より

「その研究の本当の進歩は…(略)…むしろ、事象についてこのように蓄積されていく知識の増加からたいてい反作用的におしだされてくる、それぞれの領域の根本構成への問いのなかにある。」(p.43) 「諸科学の本当の『動き』は、それの基礎概念に加えられるーー…

アルトゥール・ショーペンハウアーの過誤

哲学者の言葉を読み取るとき、最も要となるのは、事実の記述と当為の記述を読み分けることにある。 アルトゥール・ショーペンハウアーは『意志と表象としての世界』において、生は苦悩であり、人間は、その苦悩の反作用として生を送っていることを「事実の記…

T.I.N.A.

柚木ティナ(Rio)さんの話ではありません。あしからず。サッチャーさんのお言葉でしたっけか。"THERE IS NO ALTERNATIVE."CSR、フェアトレードといった言葉が流行っています。 常々、「なんだか嘘くさいな」と思っていたのですが、最近、これらの可能性につ…

死刑について

法律には全く疎いのだけども、日々ニュースで殺人だの裁判だの報道されていれば、一定程度の関心は持つものだろう。 さらには、裁判員制度とかいうのが始まるらしいので、一国民として死刑はじめ刑罰に対する哲学を持っているべきだろうとも思う。 そこで、…

先天性「疾患」或いは先天性≪疾患≫

先天性−−という言葉を聞くと、その後に思い浮かぶ言葉は「疾患」だろう。 しかし、先天性の名の下に、生まれながらにして天から先ずもって与えられるものは「疾患」だけではない。 ただ、その「疾患」に、社会が付けた名前が偶然あって、その「疾患」がそれ…

弱さ、それこそがひとを強くするのかもしれない

1)自分の人生を振り返ってみてください。 あなたはそれを肯定できますか? 辛かった過去も含めて、「それでも、よし。」と言えますか? 2)あなたは自分をどんな人間だと思っていますか? 自信家?優しい?弱い?

「喫煙所で吸ったらいいじゃないですか」

登戸の蓮爾(はすみ。二郎系ラーメン屋)へ行くために国立駅ホームの東側階段を上ったところで電車を待っていた。後ろで、工場現場から出てきたような二人の男が横領について楽しそうに話している。振り向いてみる。その男の指にはタバコが挟まれていた。火…

力への意志

F.W.ニーチェ『ツァラトゥストラ』(中公クラシック)訳者(三島憲一)前書きより「弱い」者であるほど、負け犬であるほど「力への意志」が強い。 では、「力への意志」とはなにか。ニーチェは、およそ人間が、ちょっとした日常のさやあてやかけひきで、…

遠距離交際と近所づきあい

外がうっすら明るくなってきました。授業(イノベーション・マネジメント)のレポートの関係で西口敏宏『遠距離交際と近所づきあい――成功する組織ネットワーク戦略』(NTT出版)と言う本を読んでいたのですが、まぁ超テキトーに要約すると、 「近所づきあい」だ…

諦め、切り捨て、そして、希望

なにか怖い夢でも見たのか、昼頃起きると動悸とか色々がひどかったけど、午後四時くらいになったら落ち着いたから、「今からでも遅くないから今日はいい一日にしよう」と思った。 とりあえず、「外に出よう」と、いつも通り総務室へ行ったけど、今日はだれも…